アトピー性皮膚炎とは、かゆみを伴う皮疹が全身に現れ、皮膚症状は良くなったり悪くなったりを繰り返すことが特徴です。
アトピー性皮膚炎の発症に重要なのがアトピー素因です。
当院は乾癬/アトピー性皮膚炎における
生物学的製剤使用承認施設です。
アトピー性皮膚炎とは、かゆみを伴う皮疹が全身に現れ、皮膚症状は良くなったり悪くなったりを繰り返すことが特徴です。
アトピー性皮膚炎の発症に重要なのがアトピー素因です。
この2つの要因により皮膚症状があらわれます。悪化要因や症状は人によって様々です。
これはアトピー性皮膚炎が、複数の要因が影響する「多因子性」の病気であるためです。
体質に関する要因 |
|
---|---|
環境に関する要因 |
|
ヒトの角層は以下の①②によりバリア機能を担っています。
アトピー性皮膚炎の患者の皮膚は、角質細胞間脂質や水分を保つ天然保湿因子が減ってしまいます。その結果、角層のバランスが崩れ、外から様々な刺激やアレルゲンが侵入しやすくなり、一旦皮膚から侵入すると免疫細胞と結びつき炎症が生じて痒みを伴います。
痒みが生じると、掻破行為をしてさらにバリア機能低下、炎症が増強という悪循環が起こります。
病状に合わせて塗り方を考えることが重要です。
徐々に軟膏を漸減するプロアクティブ療法も指導します。
適切な部位に適切な種類・量・性状の保湿剤を塗る必要があります。
6種類のランクがあり、部位により皮疹の性状により使い分けが必要です。
局所副作用:多毛(毛深くなる)、皮膚萎縮(皮膚がうすくなる)、顔面紅斑(赤い顔)などほとんどの場合は、適正使用すれば問題なく過ごせます。
免疫抑制剤です。顔面の湿疹に有効です。
ステロイドと違い皮膚萎縮等の副作用はありません。
塗り始めは皮膚刺激感の起こる場合があります。
0.03%と0.1%を使い分けることも重要です。
照射時間は1分程度であり、外来で簡単にできます。
異常な免疫を起こしているT細胞にアポトーシスを起こし、制御してくれるT細胞を誘導してくれます。
「犯人をやっつけ警察官を増やす」イメージです。
ヤヌスキナーゼ(JAK)阻害剤。
2021年3月には小児に適応になりました。
細胞内の免疫活性化シグナル伝達に重要な働きをするJAK/STAT経路をブロックします。
十数種類あります。かゆみ、掻破予防に対し投与します。 眠気などの副作用が出ることがあります。
ヤヌスキナーゼ(JAK1/2)阻害剤。
2020年12月アトピー性皮膚炎に適応を取得した新薬です。1日1回1錠内服。
当院は生物学的製剤承認施設にて処方可能ですが、承認されていないクリニックでは、処方できませんので確認が必要です。
細胞内の炎症の信号を伝えるJAK-STAT経路をブロックして、サイトカインが受容体に結合しても、炎症やかゆみが誘導されないように症状を抑えます。
オルミエントは、ステロイド外用剤・プロトピック軟膏などを投与しても十分な効果が得られない15歳以上のアトピー性皮膚炎の方が対象となります。
4mgの場合
全額負担 | 147,560円 |
---|---|
70歳未満(3割負担) | 39,814円 |
70-74歳未満(2割負担) | 26,542円 |
75歳未満(1割負担) | 13,271円 |
2mgの場合
全額負担 | 75,880円 |
---|---|
70歳未満(3割負担) | 22,760円 |
70-74歳未満(2割負担) | 15,180円 |
75歳未満(1割負担) | 7,590円 |
定期的に採血、胸部XPは検査します。
対象者は以下を満たす患者さんです。
IL-4受容体(IL-4Rα)に対する作用によりアトピー性皮膚炎にて、過剰に産生させるサイトカインIL-4/13をブロックして効果を発揮します。
2週間に1回注射しますが、自己注射により維持期の通院は3か月に1回で済みます。
注射は押し当てるだけのオートインジェクターであり操作がとても簡単です。
始めは院内にて看護師が指導しますのでご安心ください。
デュピクセントを導入した患者さんは、その効果に大変満足されております。
しかし、中には治療を継続していく上で「治療費が高い」と考える方もおられます。
その場合、国の定めた高額療養費制度を使うことをご検討ください。
個々のご年齢・収入により異なりますが、だいぶ費用負担が軽減されるケースがあります。
またお勤め先の組合、役所にご確認いただくことをお勧めいたします。
ある企業では、月2万円以上の医療費は健保組合が負担してくれるという方もおられました。
是非ご活用ください。